2006年7月11日(火)

朝食を買いに朝7時半に起きて市場へ行った。・・・が、ほとんど開いていなかった。早すぎたらしい・・・。でもやっぱり早起きはいい。


午前中はちょいと所用があり一人で出かけ、昼にアユミとマルモッタン美術館のあるMuetteで待ち合わせた。美術館に行く前にランチ。どこも高い。きっとお金持ちの界隈なのだろう。今日もまたのんびりランチ。
「なんか、ずっとコウがパリにいるような感じがする」
アユミが言った。それは僕も、パリに着いたその日から感じていたこと。日本から遊びに来て、数日後はパリからいなくなる、なんて想像もつかないくらいだ。パリで日常生活を送っているような感じ。そして、フランスに来る前、あれだけ精神的に重くてずっしり暗かったのに、まるで嘘のように心が軽くて明るい自分になっている。
「昨日沢山喋ったからかもね」
今、この時が“日常”ではないけれど、この面持ちがずっと続いたらいいなぁ。なーんて思いつつも、
「あ〜、でもあなたたち夫婦に虐げられて、こっちは気を遣って・・・疲れるなぁ」
などと平気で(心にもないことを)言ってのけている僕。
「ほっ・・・!!!ビックリした、その発言!」
アユミが口をとんがらせ、更には目を三角にして驚いていた。勿論、冗談であることは分かっている(ハズ)。


マルモッタン美術館はモネを始めとする、印象派の絵画が多く展示されている。確かに美しいのだが、元々美術館には興味のない僕。また、観光地化された場所にも何ら興味のない僕は、パリに限らずどこに行っても、その土地の生活臭を感じられるような、地元の人たちが集う場所に興味を示す。よって、どれだけ美しい美術館に行っても、その中よりも、街の美しさには敵わない・・・と思ってしまうのだ。どんなに素晴らしい絵画よりも、外の美しい景色、地元の人たちが守る美を見ている方が、僕にとっては何倍も感動的だ。


マルモッタン美術館

マドレーヌ界隈を歩く。ラデュレがない・・・あれ?これマドレーヌ寺院?ウソ?こんなんだっけ?あ、やっぱり違う・・・あれ、ニコラ(ワイン屋)がない・・・おかしいなぁ・・・。僕は本当にパリの街を忘れている。まぁ何とか無事にラデュレを見つけてマカロンとチョコレートを買い、ニコラで黄ワインを3本買った。マドレーヌからオペラまでは歩いてすぐのはず。なのに、その道さえも分からない。元来方向音痴の僕。アユミが地図で確かめてくれてるからこそ、何とか歩いて、思い出しながら辿り着ける。

オペラ座前にある高級カフェ「カフェ・ド・ラ・ペ」の“飲み物とケーキ”無料券をアユミが3枚持っていたので、フレドと待ち合わせて入った。僕は喉がカラカラに渇いていたので、ビールを飲みたかったのだが、無料券には「温かい飲み物」と限定されている。ギャルソン(ウェイター)に、「じゃあ温かいビールを」と冗談で言ったら、確かめてきてくれて、ビールでもOKにしてもらった。ラッキー!てなわけで、僕はビールとミルフィーユという愉快な組み合わせ。メニューを見るとたっかいのなんのって!ケーキが1,500円もする。タダだからこそ、何も気にせずに楽しめるというもの。感謝感謝。

カフェ・ド・ラ・ペ
愉快なフレドの四変化
天井を見上げて

オペラ界隈はデパートや洋服屋が建ち並んでいる。僕が好きな「H&M」に寄ったら、数年前とデザインががらりと変わっていて幻滅。北欧のブランド(日本でいうユニクロのような店)だが、アメリカ進出によって変わったとしか考えられない。以前は凄くシンプルだったのに、今じゃ派手派手しい。何も買わずして、フランスのユニクロ版「celio」へ。思いがけず、ここでは何着か買った。ちょうどセールの時期。ラッキーだった。

8時半に夕飯。4年前に来て美味しかったバスク料理のレストランへ。相変わらず満席だ。ちょっぴり辛い味で、やはり今日も美味しい。

前菜のエスカルゴは撮ったのに、メイン料理を撮るをわすれていた・・・

それにしても、超楽しいのはいいが、その分疲れもすごい。レストランにいる時点で、「疲れすぎて帰る気力もない」ほどだった。12時帰宅。シャワーも浴びずに寝る、と宣言していたクセに、家に着いたらすっかり元気になり、シャワーもちゃっかり浴びて寝た。

パリ滞在4日目へ

出発 いるはずの僕がいない?!
パリ 1日目 無理をすれば大丈夫!
パリ 2日目 心の底から楽しく
パリ 3日目 ずっとパリにいるような…
パリ 4日目 ブリュッセルへ
パリ 5日目 バルビゾンで昼食を
パリ 6日目 パリ祭
ロンドン 最高の締め括り
帰国 オーバーブッキング
■写真集 「パリの街角」■