第62話
南仏旅行へ

4月2日(金)。2週間に及ぶイースター(復活祭)休みを利用して、フランスにいる外大の友達と共に南仏へ!この旅行の間、それぞれの事情で出たり入ったりのメンバーチェンジがある。その中で一貫を通して居るのは僕のみ。

まずはリヨンでイワデレと待ち合わせ。先週末会ったばかりなので1週間振りの再会だ。リヨンには初めて降り立ったがなかなか綺麗な町だった。夕方に着いて、夜行列車に乗る時間までのほんの数時間しか滞在出来ないのが残念なくらいだった。夕飯にピザを食べ、駅に向かおうとしたところで、ブザンソンの学校で一緒のスペイン人とバッタリ遭遇しお互い驚いたのなんのって!

ニース行きの夜行はとても混んでいて、予約しておいて良かったと心底思った。イワデレは数日前から風邪を引いているらしく、辛そうだ。

4月3日(土)。ニース着。ああこの南国的雰囲気!大好きだ。ヤシの木を見るだけで心が躍る。まずはユースホステルに行き荷物を置いて、カンヌに向かった。懐かしのカンヌ。2年前の3月、僕は1ヶ月間ホームステイをしながら語学学校に通っていた。南仏の太陽の如く、本当に明るく楽しいばかりの1ヶ月だった。僕はふと思い立ち、当時ホームステイをした家に突然電話をしてみた。どうしても会いたかったのだ。家族に、というより、犬に。快く承諾されたのだが、イワデレの風邪の調子が良くなく、カンヌに来てビーチで少しフラリとした後、「先にニースに戻ってる。ユースで寝てる」と言う。仕方なしに、僕はひとりでかつてのホームステイ先へと向かった。

2年振りなので、道を覚えているかどうか不安だったが、少しも迷うことなく、とっても懐かしい気分に浸りながら丘の上まで辿り着いた。そうだ、高台にあるこの家、見晴らしが素晴らしいんだった・・・。懐かしいなぁ。そして出迎えてくれた犬!あまりの可愛さに僕はもうメロメロ・メロメロ・メロメロ。この犬のおかげで僕はシェパード好きになったのだ。家族とも再会し、僅か2年の間に大きくなった子供の成長振りに驚いた。

この時の模様は(犬を中心に)以下のエッセイに詳細を記してございますので、どうぞお読み下さい。
名犬シュベッツ、ひと春の戯れ・・・そして、再会

犬の感触がいつまでも残り、犬のことで頭の中が一杯になりながらニースに戻った。南仏といえば魚介類!イワデレと二人で舌鼓を打った、南仏最初の夜。

第63話につづく

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